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スプレー缶といえば何を真っ先に思いつくでしょうか。
整髪用のスプレー缶、虫よけのスプレー缶、エアダスターのスプレー缶。
いろいろな種類のスプレー缶がありますが、今回取り上げるのはホイップクリームのスプレー缶です。
食品のスプレー缶というもの自体、あまり見かけません。
また、日本ではスプレー缶のホイップはそれほど多く流通していないのかもしれません。
国産のものより輸入品などの方が多いのかもしれません。
缶のノズルを押すだけで出てくる白いクリーム。柔らかくふわふわであまいクリーム。
その手軽さに目を見張り、そのアイデアと技術力に感銘を受けざるをえません。
自分が初めてホイップクリームのスプレー缶を入手したのはもう10年以上前。
簡単に何にでもホイップクリームをトッピングできるとテンションが上がったものです。
しかし、実際にホイップクリームをスプレーしてみると、その消えの早さが気になりました。
確かに手軽です。しかし、泡立てた生クリームとの差はとても大きなものだったのです。
それは、植物性動物性という根本的な違いだけでは言い表せないほど大きなものだったのです。
現在は改善されているのかもしれませんが、その当時のスプレー缶ホイップは手軽さの一点に特化していたように感じられました。
結局はいろいろなものにスプレーするよりも、ノズルから直接口にホイップをスプレーすることで一缶を消費してしまいました。
冷蔵庫から缶を取り出しスプレーするだけで口いっぱいに溢れるホイップ。
それは確かに革新的な出来事でした。
しかし熱々のホットケーキなどにスプレーするにはどうにも心許ないものでした。
適材適所。一長一短。それぞれの良さを認識し、伸ばしていくこと。
それぞれの欠点を補い合いながら進むこと。
生クリームの可能性はまだまだ無限に存在しています。
(桜田ケイ)