アロマテラピーの底力

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アロマテラピーの底力

幼少のころより、香りの好き嫌い、肌触りの好き嫌いを軸にして生きてきました。そこが基本の牡牛座月炸裂の人生。
好き嫌いだけで生きていくほど世の中は甘くなく、やがて私も大人になり、働くようになります。

ある時期、仕事でとても緊張感のある部署に配属されたことがありました。こんなあたくしを緊張感のある部署に配属しちゃう会社もどうかと思うのですが、まぁ、配属されたものはしかたないし、そこで頑張るしかないわけです。

残業でタクシー帰りはあたりまえ。抽出したデータ入力の失敗＝億の損失。そんな緊張感あふれる毎日を過ごしていた時、やっちまったんです。データの入力ミスを。怒られることは慣れていたので、精神的にたいしたことはありませんでしたが、ミスが発覚したとき一瞬、体にすごい力が入ったんでしょうね。帰宅後、自分がありえないほどの筋肉痛になっていたと知りました。もー、体ガチガチ。こんな筋肉痛は、高校生の時の強歩遠足（一日３０キロを歩き続ける遠足とは名ばかりの修行）以来。

この筋肉痛を明日まで持ち越すわけにはいかない。そう考えた時、ふと頭をよぎった香りがありました。

それはイランイラン。

よく書かれているイランイランの効能は『催淫』『女性性』など、何とな～く艶めかしいワードが出てきますが、リラックス効果も半端なくあるんです。
リラックスしないと艶めかしい気持ちや女性性を発揮するなんてできませんもんね。香り嗅いだだけでお肌が艶々するわけじゃなくって、リラックスして女性ホルモンを活性化させることにより、お色気ムンムンになったり、女性らしさがにじみ出てくるわけですよ。

どちらかというと香りも反応も強い精油なので、一度に使いすぎると気分が悪くなったりします。なのでその時は足浴程度にとどめておきました。あとは、イランイラン配合のオードトワレ（今考えると本当に入っていたのかどうか怪しい）を枕にワンプッシュ。
疲れているけれども脳内が興奮していて、今晩は眠れないかな？　と思った途端に寝ていたというね。気がついたら朝ですよ。
翌日、会社にいったら『今日は休むんじゃないか？　来てもものすごく落ち込んでいるんじゃないか？』とうわさになっていたらしいのですが、スッキリ晴れ晴れとした顔でいったもんだから、上層部のみなさまはちょっと拍子抜けしていたようでした。反省の色がないという人まで出てきちゃったし。

この時、香りの力をハッキリと実感ました。マッサージもしていないのに筋肉痛がなくなっていたとか、翌朝スッキリ目覚めたとか、気持ちの切り替えができたとか言葉ではうまく説明できないけれども、スゲー力が香りにはあるだなと。こんな感じで精油との本格的な付き合いが始まるのですが、今から30年近く前の話です。今ほどキチンとした基準や規格はないし、商品数も少なかったので手に入れるの大変でした。以外（すいません）にね、ロフトにキチンとした商品がそろっていたりして（しかも六本木店限定）よく通ったもんです。

香りとか五感に訴えかけるものって、頭で勉強しただけではわからないことがたくさんあります。実際に嗅いでみないとわからないことだらけです。効能から香りを選ぶんじゃなくって、今、自分が一番嗅ぎたいと思う香りがあなたにとってその時に必要な香りです。今、嗅ぎたい香りを知るには、どんな香りがあるのか知ることが大事だし必要かもしれませんね。
香りを嗅いだからといって、すべての問題が魔法のように解決するわけではありませんが、日常的に香りを使うと、気持ちや体が楽になります。自分の気持ちに素直になって選んだ香りを生活に取り入れてみませんか。その力、ハンパなく強いです。