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最近のデザートプレートは、美しいものが多い。
ただケーキを置くだけではなく、様々な装飾を施す。
果物、チョコ、フルーツソース、そして粉糖。
まるで一枚の絵画のような。
それは一つの芸術作品のような。
素晴らしいデザートプレートが日々生まれ、食べられる。
しかし、その装飾は行き過ぎると不安に駆られる。
絵画は額縁の内側に収まっていての絵画であるように、
デザートは皿に収まってこそのデザートであるはずだ。
特に粉糖。
粉雪のような粉糖をまとったデザートは、美しい。
粉糖そのものも甘く、素晴らしい。
しかし、皿の端ギリギリまで粉糖が振られることがある。
粉糖もデザートの一部であるのは言うまでもない。
しかし、皿ギリギリの粉糖を食べることは難しい。
デザート本体を食べてなお残される粉糖。
甘い存在なのに、単なる飾りとして扱われる粉糖。
その粉糖の努力は報われなければならない。
スプーンやフォークでは報いることが叶わない。
美しいデザートプレート、それそのものは素晴らしい。
だからこそ、最後まで食べたいと切に願う。
例えば一片のパンでも添えてくれれば。
それだけで、全ての粉糖を労うことができるのに。
デザートプレートを堪能し尽くすという幸せ。
そのために、一片のパンを添えてほしい。

(桜田ケイ)