11:00~21:00 夏瀬杏子

本日は開店から閉店まで、まるっとあんこ先生(P月射手入室ということはジャージ着用素足にサンダルですね)が在席です。本格派の算命学で生まれ持った運勢と今後の道筋、時期的なことまで。これってGO?それとも留まる?と判決的YES、NOが聞きたければ、易を立てる。それからいわゆる不思議メニューのイメージ画、オールマイティのタロット鑑定もあります。本日、日記の代筆を担当します店長のまついです。今日は、不思議メニューのイメージ画から派生して、透視の話をしたいなと思い、しゃしゃり出ました。

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トナカイでは、星の位置やカードを象徴として読むような、東洋や西洋の星占いやタロットを始めとする各種カード占いが主な占術メニューです。お客様にも「そこに見えるカタチ」で、記号や絵柄がテーブルの上に並び、その読み取りの技術によって、答えを導き出すという方法の占いです。

それにプラスして、占い師側にしか見えないものを準拠にして読むメニューもいくつかあります。水晶リーディングや霊視のようなスタイルのものです。占い師には視えているけれど、お客さんには視えないのですが、うちの店のスタイルだと、水晶に映ったものや占い師の網膜に移ったものを簡略化したイラストとして描きだして、それを観ながら説明するというスタイルになっています。

これまで何人か、霊能者としてお客さんの悩みを解決するという人にお客さんとして出かけたことがあったのですが、紙に描いて視えたものを説明するというスタイルは、他で体験したことがありません。だいたい質問すると、ちょっと視線がこちらからはずれるな、という感覚があり、どんどんお話してくれるという感じです。水晶も水晶を観ているというより、なにか空気ごと掴むというか、対面しているわたしたちの間になにか隙間というか、亀裂のようなものがあって、そこに周波を合わせているような状態です。私自身、タロットを扱うときの集中をどこに合わせているとか、ホロスコープを読み込んでいて夢中になっているときとか、普通のテキストを打ちまくっているようなときに、ちょっと似たような感じになることがあるので、なんとなくわかる感じでした。

そしてどこに行ってもだいたい「あなたはガードがなく、読みやすい。同業者か、もの書きだろう」と当てられてしまうことが常でした。

視えないものが視えることについては、誰か見知らぬ人が作った物語を自分のことか!と思うくらい共感して感動するということと、そう遠くないと思っているので、それほど抵抗はなく、自分で自分の物語がぐらついたり、つまらなくなってきたときは、映画や小説より、もう少し自分サイズの物語を求めて、占いにでかけるわけです。

トナカイの霊視・透視が「絵を描いて説明する」というのは、開店創立当初から一緒にやっている三上牧さんからの派生です。(三上牧さんは、松村潔さんのまっとうな水晶透視ができる人間を300人増やすというもくろみの研鑽会のグループ出身で、最初に「教えられる人間を10人も育成すれば、あとは勝手に増えていくだろう」方式で学んだので、律儀な三上さんは、自分が習得した水晶視を教えるクラスを作り、そこでミズマチユミコさんたちが習得して、今も月イチで練習会は行われているという流れです。

そんな環境の中で、水晶では視えないんだけど、お客さんの前に座るとイメージが画像になって出てくるという一派が現れました。まるごとmaruさんと夏瀬杏子さんです。maruさんは、最初「自動筆記」で、番組放送の終わったモニター画面に現れる砂嵐のようなノイズのようなものから具体的なことを読み取っていたのですが、時間経過とともに形のある絵に整ってきて、そこに物語がのっかるようになりました。

よく霊視や透視というと、そのままの真実がまるごとあきらかにされる、という期待を持つ方もいるかもですが、まあそういうこともあります。そのものズバリが視えてしまうというか。よく「わたしの好きな人に他に好きな人がいるかみてください」というオーダーがあるのですが、その場合、意中の人が他の異性といちゃついているシーンがそのものズバリ視えたり、わたしはこの仕事に進んで成功しますか?という質問で「大きな家で高級そうな家具に囲まれ、札束を数えてご満悦な姿」が映し出されているので大成功しますよ!というような…しかし全部がそういうわけではないのですよね。そんなハレンチなほどに丸見えになると、お互いに気が狂う、視る方も、視られるほうも。しかしまんま視る、丸見えで視る、そういう能力がある人がいるのも事実です。でもそこには他者性というものがないと無理です。名も知らぬ、身分も知らぬすれ違いの他人という関係である必要があるんです。

人の真実を未来も含めて丸見えにされたり、まるっとみて穏やかな関係性を築けるほど、わたしたち人類の霊性は進化していません。間に金銭が絡もうものなら、もっとです。

こういう話をちゃんと書いておこうと思ったのは、本日在席あんこ先生こと、夏瀬杏子さんのイメージ画の精度について、思うところがあったからです。

あんこさんは、水晶では視えない・練習中に寝てしまう。でも子どもの頃から、人に会うとその場にはない景色とか絵が流れてきて、それはみんなそうだと思っていたのだけど、大人になってそんなことはないとわかってへんな人と思われるのが嫌で封印していたのだけど、占いの世界に入って、メニューとして成立するかな?と思って、視えたものを描く「イメージ画」というメニューを始めました。最初の100人は練習です、といって700円でやっていたのですね。その練習時期の後半だと思うのですが、100人目にさしかかりそうなとき、頼んでもいないのに「まついせんせいを見ちゃった☆」といって、差し出された3枚の絵の的確さに、私は度肝を抜かれました。

1枚目:家の壁にヤモリがぺったりと張り付いている。動かない。
2枚目:川べりでキラキラしたいろいろな石を楽しそうに拾っている。
3枚目:狐が腕組みをじっとうずくまっている。

内心、死にそうになりましたが、これはどういう設定で視たの?と聞いたら、「うん、まつい先生どうしているかなー」と思って。とにかく2枚目の絵がほんとうに楽しそうで、キラキラときれいで先生夢中でした!というので、さらに目の前が真っ暗になりました。

1枚目:これは私が自宅のベッドの上に張り付いている様です。この時期はどこにも行かず、仕事以外の人は誰にも会わず、「家にいたね、たしかに」というと、満足そうに「あー、家好きですもんね」とあんこさん。
2枚目:このときは恥ずかしさで、「まあいろんな企画があるから」とごまかしましたが、なんてことはない。私は家のベッドにはりついて、パズルゲームに熱中していたのです。いろんな色のタイルの同じ色をクリックして消していくという単純なゲームですが、10面でクリアを3~4周したりしていました。このいろんな色のタイルをクリックしている状態を、ネット回線を使った無料ゲームだったので、水の流れの中、キラキラした石を次々と夢中で楽しく拾う(触る)ギャー!と心の中で叫びました、視られた!視られたけれど、パンツは穿いているからセーフです。
3枚目:腕組みしている狐、商売人にとってこんなに恐ろしい絵はありません。3枚目は一応アドバイスとか、そういうたぐいで出てくるイメージらしいのですが、狐は縁を回すネットワークを持っていて、特に自営で商売をやっている家や人間にとっては、無意識の領海に貼りめぐされたネットワークを使うことが重要なのです。ここにつながるのは「忙しくしていること」仕事は忙しい人に頼め、といいますよね。忙しくしていると狐のネットワークにつながり、手が空いたときに見計らって次の依頼が飛び込んできます。お金になる仕事でなくてもいいんですよ、企画を考えてまとめておくとか、やれそうなことできそうなことの根回しや人と繋がっておくとか、そこにエネルギーがある!ということが重要なんです。その大事な狐が腕組みをして、他の狐と繋がらないという状況になっている。

わたしにだけにわかるような形のビジョンを、あんこさんは視ていたわけです。練習生だったあんこさんは、まだ視えたものを描くだけで説明はまるでできていませんでした。「夢判断とか、象徴の説明の本をいっぱい読め」といって、あまりのことをごまかすために、叱り飛ばして放置しましたが、ほんとうにあの「まつい先生、今なにしてるかなー」は凄かったです。そのあと、すぐにゲームを封印して、部屋を少し片づけて、仕事をするふりを始めました。

説明できなくても、このくらい本人だけでわかるなら、むしろ全然良いんですよね。そのまままるごと自宅のベッドに張り付いたまま、パズルゲームに興じて、仕事の縁を失っていくというリアルな光景で透視されたら、私は死ぬし、視たあんこもわたしに殺されないまでも「気味悪いからどっかに行って」とわたしに罵倒されることになるでしょう。

パンツです。透視にはパンツがなければいけません。本人だけがその中身のリアルを知っている。

…とここまで書いて思い出したのですが、以前、三上牧さんに引っ越しのことを水晶視してもらったときに、パンツの中身まで見られていた!ということがありました。

引っ越しの件について視てもらったの図が、そのすぐ後の引っ越しではボンヤリした感じの一致具合だったのだけど、その次に引っ越した部屋が、三上さんが描いて接明してくれた部屋そのままでした。で、読み返してみるとアドバイスその他も、1回目の引っ越しではなく、2回目の引っ越しのこと、そのままでした。1回目の引っ越しが2回目の引っ越しのパンツだったのかもしれません。ごく最近になってそのときの絵と説明が出てきて、愕然としました。1回目の引っ越しの後、完全に忘れていて、2回目の引っ越しから数年たち、ぽろりと出てきた記録が「ないこれ、今の部屋そのまんまじゃないの」と丸見え具合に非常に驚きました。こうやって時期がずれることもある。

まるごとmaruさん、ミズマチユミコさんのこの手のメニューについては、この前のイベントのときのものがコチラにあります。参考にどうぞ。そして9月からの新メンバーのマダム八江さんもこっち系のメニューあるみたいなので、時間みて後程レポートしますね。

以上です。
(日記突然当番 店長まついでした)