向真希 １０時半～１７時 １５時～空き、あります！
桜田ケイ １５時～２０時 不連続タロット講座の日。その他の時間はのんびり座ってます！
当日枠に関してはお電話→０３－３３８７－４３５５←いただけると確実です！
＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊
物語に出てくるお菓子に魅了される。そんな経験をしたことがある人は数多くいることだろう。
活字から伝わる甘さ、文脈からほとばしる美味しさ、単語からにじみ出る素晴らしさ。文字だけのお菓子が大きな魅力を持ち、心の中に住みつく。
忘れられない物語のお菓子は、「ナルニア国ものがたり１巻・ライオンと魔女」に出てきたプリン。
白い魔女がエドモンドをたぶらかすために食べさせたプリン。悪い魔女から差し出されたプリンはまさに魅惑の甘味。それはどれほど美味しいプリンなのだろうかと、幼いころの自分は想像の翼を広げまくったものでした。
しかし、大人になって知ったのですが、プリンと表記されていた甘味は実は「ターキッシュ・ディライト」というトルコのお菓子であり、日本に馴染みがないが故にプリンと表記していたという事実。
それならばターキッシュ・ディライトはどれほど美味しいものなのか。その想いに悶々とした時期もありましたが、食べる機会がその後数度ありました。
ターキッシュ・ディライト。それは、粉砂糖にまみれたくるみゆべしのようなお菓子。確かに美味しいし、その名前のとおり、喜びを感じられるお菓子でした。
だけど、子供のころにあれこれ想像していた「白い魔女のプリン」には、到底かないません。
とはいえ、この世に実在するどんなプリンも、子供のころの自分が想像した「エドモンドが食べた白い魔女が差しだしたプリン」の味には届くことはないでしょう。
そのプリンの味は、子供の無垢な想像力が限界まで甘く美味しく思い描いた完全無欠なプリンに他ならないからです。
物語のお菓子の味は、想像という甘味料が過分に含まれて、人それぞれの想いの中で現実にはあり得ない素晴らしい甘味体験を人々に与え続けるのです。
