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桜田ケイ 15時~20時 当日枠は18時~20時!
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小林製薬という企業がある。商品のネーミングの分かりやすさに定評があり、名前を聞けば用途が分かる。そんな商品を作り続けている。
「トイレその後に」「熱さまシート」「のどぬーるスプレー」「なめらかかと」。どれも商品名だけでどんな商品なのかは説明をする余地もなく分かるものである。
それは、分かりやすさと便利さの融合であり、子供からお年寄りまで商品を手に取り商品名を読めば用途を知ることができるという企業としての努力を垣間見ることができる。
ブルボンというお菓子会社がある。日本でも指折りの菓子メーカーであると共に、その気品ある会社名は一見何の会社なのか分からない。
そしてブルボンが出している商品のネーミングは不思議なものが多い。
「ルマンド」「ホワイトロリータ」「エリーゼ」「ルーベラ」「アルフォート」「シルベーヌ」。どれも商品名を見ただけではどんな商品なのか一切分からない。しかも食べ物かどうかさえ判別できないものも多い。
しかし、どうだろう。例えばルマンドと聞けばあのサクサクした優しい歯触りのクッキーが思い浮かぶし、ホワイトロリータはミルクの香り高いクッキーがクリーム色と黒に色分けされた包装紙を身にまとっている姿が思い浮かぶ。
ブルボンのお菓子における独特のネーミングは、もはや固有のイメージを伴い人々の心の奥底に染みついている。
それは、唯一無二の名前であり、誰でもその単語を聞けばブルボンのお菓子が映像と味と共に心に浮かぶ。どれも商品名という枠組みを越えて、ひとつの個性とも言えるほどの鮮烈な輝きを放つ名前なのである。
もちろんブルボンといえば西洋と日本の融合菓子たる「チーズおかき」や、ちょうどいい統一規格で日本中の中高生の心をつかんだ「プチシリーズ」も忘れてはいけない。
しかし、「ルマンド」に代表される高貴な菓子類はブルボンの白眉と言っていい商品群だろう。
自分だけの名前で自分だけの個性を主張し続ける。それはとても困難な道かもしれないが、情報過多なこの世界でこの先生きのこるために必要な道のひとつである。