向真希 13時~17時 終日満席です!ありがとうございます!
桜田ケイ 15時~20時 当日枠は16時半以降です!
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ラムネと言われて最初に思いつくものは何でしょうか。
瓶に入った炭酸飲料であるラムネか、錠剤型の駄菓子であるラムネか。人によって違いがあるとは思いますが、どちらもラムネです。
飲料であるラムネの語源はレモネード。明治時代に海外より持ち込まれたもので、飲料のラムネを思い浮かべる時はガラス玉が入った瓶入りのラムネを思い浮かべることがほどんどのはずです。
現在は地方それぞれに特色あるラムネが作られていたり、特殊な味のラムネが作られていたり、レモンとはかけ離れた存在になってしまったかのようなラムネ。それでもどんな味でもあの瓶にさえ入っていれば、ラムネはラムネとしての矜持を保てるのです。
では、あの瓶に入っていれば全てラムネなのかと言えばそんなことはありません。少なくとも炭酸であることは必須条件です。ガラス玉によって封入するためには炭酸による圧で内側から支えなければいけないからです。
炭酸が必須であるが故に、ラムネ瓶に入ったミネラルウォーターやお茶、コーヒーなどというものは存在できません。
とはいえ技術の革新が進み、炭酸飲料を封入することができる容器は数多く存在し、ラムネ瓶という割れやすくガラス玉が外れるリスクのある入れ物以外の選択肢を選ぶ飲料の方が大多数となっています。
現代のラムネ瓶はガラスではなく割れずらいペットボトルが主流になっていて、ガラス玉による封は相変わらず採用されているけれど、主流とは言えない地位に甘んじてしまっている感は否めません。あの瓶に入ったラムネを飲む楽しみは徐々に失われてしまうのでしょうか。
錠剤型の駄菓子であるラムネは、瓶に入った炭酸飲料であるラムネが普及した後に作られたお菓子です。飲料のラムネをモデルとしているため、ラムネに似たすっきりとした味わいが特徴です。
笛ラムネというドーナツ型のラムネはその名の通り口にくわえて息を吹き込むことで笛の音を響かせることができます。単音なので旋律を奏でることはできませんが、子供心に音のなる菓子というのはとても魅力的なものでした。
駄菓子のラムネが飲料のラムネに由来しているのであれば、飲料のラムネの衰退は駄菓子のラムネの衰退に直結しています。
瓶入りラムネがこれ以上普及しないのであれば、駄菓子のラムネががんばるしかありません。
駄菓子のラムネにはブドウ糖とクエン酸がふんだんに入っているので、頭が疲れている時や二日酔いの時に食べると元気が出るという話もあります。
子供のお菓子と侮らずに疲れた時はラムネを口に含んでみましょう。そして高らかに笛ラムネの音を響かせてみましょう。そうすることでラムネという文化が守られ、次世代に伝わっていくのです。
どちらもスッキリとした味わいが魅力のラムネ達。飲むラムネは夏のお祭りを連想させ、食べるラムネは遠足などの学校行事を連想させます。
心の疲れにも、体の疲れにも、ふたつのラムネは効果的かつ優しく染み込み、少しだけ幸せな気持ちをもたらしてくれるでしょう。
(桜田ケイ)