11:00〜16:30 マダム八江
17:00〜21:00 まるごとmaru (18~21時空いてます)

当日の空き状況は、占い師滞在時間に直接お店へお電話ください。03-3220-9477
10分タロットからお気軽にお立ち寄りくださいませ! お待ちしております。

*ー*ー*ー*ー*ー*ー*ー*ー*ー*ー*ー*ー*ー*ー*ー*ー*ー*ー*ー*

《まるごとmaru:出張鑑定会&講座》

1/27(土)28(日)2/4(日)クレアボヤンス(透視)講座 @ 都内集会室
少人数開催で、クレアボヤンス(透視)講座を行います。鑑定現場で透視メニューを加えたい方向けに、透視についてのレクチャーと実践演習を交え、透視感覚に慣れていただきます。今回は少人数開催の予定ですが、テーブルのないスペースで行いたいので、井の頭線沿線の集会室(お申込み後お知らせ)で行います。
※すでに募集人員に達しましたが、参加希望の方には追加席をご用意致します。お問い合わせください。

*ー*ー*ー*ー*ー*ー*ー*ー*ー*ー*ー*ー*ー*ー*ー*ー*ー*ー*ー*

 

 日本酒専門の酒屋で「美味しいお酒はどれですか?」と質問しているお客さんがいました。酒屋さんが詳しく説明しても「美味しいのはどれですか?」とさらに漠然とした質問をしていました。

 私は木星が蠍座に入宮してから、発酵食品、ヨーグルトや甘酒を家で作るようになりました。そして、お酒の勉強をする機会もありました。お酒は、香水や服、読書や音楽のようにその人の好みやその日の体調、TPOに大きく左右されます。ですから、その人の好みや状況、合わせる料理によって「美味しいお酒」は変わってきます。日本酒を選択する時、自分はどういうものを欲しているのかを自覚することができないと良い選択はできないと思います。漠然と絵に描いた餅のような「幸せ」を探しても、それにはなれないのと同じで、その人の探す漠然とした「美味しいお酒」はこの世に存在しないのだと思いました。

 人生は自分の状態を把握して選択することの連続です。何かの懐に飛び込んで学ぶということを不安がったり面倒がっていると、選択の仕方も分からないまま、あっという間に人生は終わってしまいます。何かを学ぶときそこには成功もありますが、失敗も含まれます。失恋も失業も経験です。懐に飛び込んで何かを得たあなたは、それ以前のあなたよりずっと素晴らしいと思います。人は小さな成功や失敗を繰り返すことによって、成長していきます。

 甘酒は麹菌が米のデンプンを糖化する働きを利用して作ります。麹菌が生成する酵素はたくさんありますが、αアミラーゼがデンプンを糊状に分解して、グルコアミラーゼはそれを糖分に分解します。日本酒を作る場合は、その糖分を酵母が食べることによって得られる排泄物のガスとアルコールのうち、アルコールを取り出します。酵母はアルコールに弱いため自分の排泄物によってやがて死んでいきます。(お米は酒造好適米の山田錦、雄町など、酵母も協会何号と選び抜かれたものがいいのは勿論です。お米、酵母の組み合わせで様々に香気、味、旨味が変わります。)

 私は占い師をしていますが、あまり運気や開運と言われるものは気にしていません。それより日々気持ちよく生きることが大切だと思っています。運気の良い人間でも幸運な生まれでも事故や災難に合うことはあります。私にとって占い師は神職でもなければ潮来でもありません。とはいっても大きな何かを信じているところはあります。それに身を委ねつつ波に乗るように心がけています。自分が無意識に長く思っていることがその大きなものに掬いあげられてしまう感覚は誰しも経験していると思います。それは全体の意識の沈殿としても作用します。口では嫌だといっていても、心身がその状態に止まっている限り、状況は何も変わりません。つまり、その人はそこに止まっていたいというメッセージを溜め込みます。森の奥の誰もいない泉です。上澄みではなく、長いあいだ溜め込まれた泥の部分をその大きなものは掬いあげます。

 人生を推し進めていく原動力は「没頭」だと思います。就職で迷っているのでしたら「没頭」できるものを勧めます。どんな職場でもそれなりにノイズはあります。ノイズが気にならないほど没頭できることが天職なのだと思います。また、没頭することによって、泥の部分が膨らんでやがては陸になり上澄みは流れ出し小川になります。蠍の木星は没頭を教えてくれるようにも思います。そこで学んだことは、木星が今年の11月に射手座に入っても続き、さらにチャレンジして行くことが加わるのだと思います。

 私自身を占星術で見ていくとピンポイントでは、転職や引越等は出生図のアングルとトランスサタニアンが関わった時、恋愛や結婚にはそれぞれ出生図の金星や月に木星が重なった時に動きがありました。子供が生まれた時刻を見ると私の木星と太陽に子供の太陽、セレス、キロンがトラインで、子育ての意味が凝縮されていて面白く感じました。しかし、これらは待っていたらそうなったのではなく、自分で望んで動いたことを星が後押ししてくれたようにも感じます。

 ネイタルで普段動きがないハウスに木星が入ったり、扱いづらい惑星にアスペクトをとると、それに関して緊張しているものが緩んだり、チャレンジしてみたりしやすくなります。また、私の場合はt木星にt火星が重なって、n太陽n木星にトラインでアスペクトした時にふと思いついて実行した治療法で痛みが取れたり、楽になった時がありました。私は5ハウスに土星があり、金星と共にあるので、羽目を外すことや恋愛に対して苦手意識がありました。そこにトランシットの木星が入って来た時に一度きりの人生なのだから、挑戦してみようという意欲が湧き行動できました。

 色々と、私自身に変化があった時を書きましたが、もちろん同じようなアスペクトがあっても変化がない人もいます。そういう方は周りの所為にしたりもしますが、自分が変わりたくなかったり動きたくないということが大きいかもしれません。

 日本酒を醸すとき、酵母は一度死ななくてはなりません。酵母は自分の大好きな糖を食べ尽くすことに没頭し、自分の排泄物によって死にます。そして、その残されたアルコールには米の旨味香りが凝縮された形で残ります。

 何かと何かが出会い、一つに溶け合い、個人として一度死んで、また新たな生を得るというのイメージが蠍サインと重なります。木星が蠍座にいる一年は何かを突き詰めて、生まれ変わったような気持ちになることをおすすめします。ここで、蠍を極めると今年の11月以降に木星が本来のサイン射手座に帰還し、のびのび気持ちよく何かに挑んで行けると思います。

 ひとつ気になることは、蠍座は依存のサインでもあります。蠍座サインが強い人は自分に欠けたものを補い融合するために何かにのめり込んで、自分自身の人生をほったらかしにしてしまう人も多いです。心理的には依存するものに隷属します。そういう人は自分に対して不満を溜め込んでいるけれど、それは意識化しないで、蠍座サインの固定する働きが強まり現状から動こうとはしません。蠍木星を受けてさらに心理的に籠ってしまう人も見受けられます。自分で自分を雁字搦めにせずに、誰かの所為にもせずに、勇気を持って自分自身を引き受けて一歩を踏み出すと、今より小高いところに登れます。そこから眺めると景色が変わり、そして、脱皮できずにうずくまる自分と対話できるようになると思います。私はこの過去の自分との対話を繰り返して、納得して丁寧に前に進むことが大切だと思っています。