すっかり体調を崩してしまって間が空いてしまいましたが、帰国して1週間経ちました。
イタリアの旅レポ第一弾は、「イタリアンの不動産物件を見る」。
旅のレポの第一弾がそれかよって感じですが、個人的に一番面白かったのでまずそれをご紹介しますね。

もともとこの旅は、ローマ近郊の古城と湖の街、ブラッチャーノに移住した旧友のyumina(注:日本人です)の家に遊びに行くというものでした。
ブラッチャーノはローマの中心部から国鉄で小一時間ほどでしょうか。

Castello Odescalchi(オデスカルキ城)

城下町としての古い街並と、お城から離れたエリアでは開発が進んでいてベッドタウンとしての機能もあります。
日本だとそうですねぇ、箱根の芦ノ湖や神奈川の相模湖のような感じ?
ローマからほど近いのにかなりのんびりした、治安のいい街でした。

Yuminaも偶然が重なってブラッチャーノに住むことになったのですが、早3年が経ち、すっかりブラッチャーノ人になっています。
街が小さいから旧市街の目抜き通りを歩いているだけで、「Yumi! 帰ってきてたの!?」みたいにすぐ声をかけられます。
この時もそんな感じでお向かいに住む方に偶然会って、声をかけられました。

「家を探してたわよね、いい物件があるからこれから見に行きましょう!」

へ? これから? なう? subito?

Yuminaはブラッチャーノが気に入ったので、家を買おうかなと周囲の人にすでに触れ回っていたらしいのです。
というか、家を買うとか気軽に近所の人に言うものなのか?
いや、今、私が全世界に向けて発信してるけど(笑)
(注:本人の許可を得て書いています)

Yuminaの希望は旧市街にある物件。
予算との兼ね合いで、部屋数が多ければB&Bにもできるといいな。
そんな感じです。
旧市街の物件となると、築200年とかざらにありそうです。
別の現地の方によると、「旧市街なんかダメよう〜 道も狭いし、建物古いし、水周りもぼろいし!新市街にしなさいよ、快適よ!」なんて勧めてました。
みんな基本、おせっかい(笑)

旧市街の小径。車がやっとすれ違えるくらい?

このときは彼女は何か事務的な用事があって、文房具屋や郵便局なんかに行かなくちゃいけなかった日なのですが、急遽予定変更。
さっそくその物件を見に行きました。

探してくれた近所のご夫婦、現地在住の日本人のHさん(ランチの約束をしていたので)、不動産会社さん。
このご夫婦はYuminaより熱心で、ことこまかく不動産屋さんに質問してました。
管理費はいくらだ? 全体の修繕をすることはあるのか、する場合は費用はどうするのか。
彼らがそもそも家を探してるようなんですよね。だからめっちゃ熱心。

不動産屋さんも旧市街のど真ん中にありましたが、店構えは日本と同じでした

その物件はお城からほど近く、窓からもぎりぎりお城のてっぺんあたりが見えました。
3DKか2LDKといった感じ。
入ると玄関ぽい空間があって、すぐ6畳くらいのリビングで日当たりのいいベランダあり。
奥にもう一部屋8畳くらい。
右奥がダイニングキッチンでやはり6畳くらいでその横にかなり狭いトイレ&バスルーム。
ただし、めずらしいことに小さいながらバスタブ付き。
そしてキッチンの隣に、やっぱり8畳くらいのお部屋があります。
ここならB&Bできるね!

しかしここの問題は前の住人が出て行ったままの状態でリフォームが必要なところ、床が歪んでいるところがあるところ。
Yuminaが「イタリアは良くも悪くもまだ昭和な感じ」と言っていましたが、リフォームを女性のみで依頼するのは結構大変みたいなんですよね。
男性を通さないと、なかなか仕事が進まないそうです。

私は、安いし結構いいのではと思ったのですが、このリフォームの大変さをあとから別の方に聞いて、時間とお金と労力を考えると難しそうでした。
それと、こういう古い物件は配管や配電がどうなってるかとか、買ってから壁を剥がしてみないとわからないことも多いそうで。
博打っぽいですね。

そして!
このあと別の方の紹介ですぐに次の物件へ。

そこからもうちょっとだけ、お城寄り&湖を見下ろせる展望台にほど近いところにある物件。

湖が一望できる展望台。ただし、眺めを取ると北向きなので湖から風が吹き付けて寒いのだとか

ここはめずらしく「戸建」でした。
イタリアの古い建物は、マンション形式が多いというか、隣とくっついて建っている建物がおおいのですけど、小さいピアッツァ(広場)の真ん中に「空いてたんで建てましたー」みたいな感じで唐突にありました。

2階建ですけど、1階と2階、両方に入り口があって、間取りは1LDK。
2階がメインの入り口で、リビングダイニング。10畳くらいかな。
1階は8畳弱くらいのベッドルームとバスルームで、一間くらいの開き戸と門があって、そのまま外に出られます。

ここは通常エアB&Bとして貸し出されているらしく、内装はもちろんきれいだし家具もついていて引っ越すだけ! みたいなお手軽物件。
立地もいいし素敵なのですが、収納がほとんどありません。
ヨーロッパは作り付けの収納じゃなくて、家具を置くのが基本なんでしょうかね?
あとはB&Bにはもちろんできないし、それどころか友達を泊めたりも難しそう。
極め付けは、やっぱりちょっとお値段がお高かったようでした。

イタリア語では貸家の場合はaffitto(アフィット)、売り家の場合はvendita(ヴェンディータ)。
該当のお家にはプレートがかかっているので、すぐわかります。
旅行の間中、「ここは売られてるのね…」とチェックしまくって、不動産屋さんの前を通るたびに小冊子をいただいてきた私は4ハウス金星女…w
小冊子を真剣に見ている私に、Yuminaは若干引いておりました。(買いませんよ)

不動産小冊子。とりあえず間取りに関する単語は覚えた!

向こうの不動産情報は間取り図がなくって(古いと設計図面がないからですかね?)、その家の一押し写真と文章で、全体の広さは何平米、部屋数いくつ、台所、バルコニーあり、バスルーム、暖房付き、パノラミカ(パノラマ)な景色です!とか書いてあるだけです。
一押し写真がパノラミカな景色だけの場合も。家はどこ行った、みたいな。
そういえば、築年数は書いてないですね。新しさとかは求められてないんでしょうね。

家は新しい方がいいと思っている私は4ハウス牡羊…
イタリアに家を買うことはないと思いますけど、物件見るのはときめきますよね。
ふつうのツーリストではできない体験でした。

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